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Last updated Apr. 15, 2011
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comp -MYPEDIA TEX- レイアウト 1 ドキュメントクラス 1.1 種々のドキュメントクラス ドキュメントクラスには様々なものがあります。よく使うものを一覧にして表 1 に示します。 表 1: ドキュメントクラスの一覧 jarticle 日本語の短いレポート、chapeter(章) が使えない jreport 日本語の長めの報告書など jbook 日本語の本など、偶数ページと奇数ページでレイアウトが変わる tarticle jarticle の縦書き仕様 treport jreport の縦書き仕様 tbook jbook の縦書き仕様 slides スライド作成用 beamer プレゼンテーション用 1.2 オプション ドキュメントクラスには様々なオプションが存在します。たとえば a4paper とい うオプションと 10pt というオプションを設定する場合、次のように記述します。 ドキュメントクラスのオプションを指定する \documentclass[a4paper,10pt]{jarticle} 2 レイアウトを決める設定値 2.1 設定値の設定と確認 レイアウトを決める設定値として baselineskip や linewidth がありますが、これら の長さを設定するには setlength コマンドを使います。また、addtolength コマンド を使えば、もとの長さに加算して設定することも可能です。 1 TEX 一覧へ . . comp -MYPEDIA TEX- 表 2: ドキュメントクラスのオプション一覧 10pt 本文の欧文文字サイズを 10pt にする 11pt 本文の欧文文字サイズを 11pt にする 12pt 本文の欧文文字サイズを 12pt にする a4paper A4 用紙を使う a5paper A5 用紙を使う b4paper B4 用紙を使う b5paper B5 用紙を使う landscape 用紙を横置きにする。プリアンブルに次のように書いておくとよい \AtBeginDvi{ \special{papersize=\the\paperwidth,\the\paperheight} } oneside 偶数ページと奇数ページのレイアウトを同じにする twoside 偶数ページと奇数ページのレイアウトを別にする onecolumn 段組を行わず 1 カラムで組む twocolumn 段組を行い 2 カラムで組む titlepage maketitle コマンドで作るタイトルに 1 ページ使う notitlepage maketitle コマンドで作るタイトルのすぐ下から本文を始める openright chapter(章) を必ず右ページから開始する openany chapter(章) を左右どちらのページからも開始する leqno 数式の式番号を左側に表示する fleqn 数式を左から一定距離の位置から始める 2 TEX 一覧へ . . comp -MYPEDIA TEX- baseline を全角 30 字分にしてさらに 5 字分増やす \setlength{\linewidth}{30zw} \addtolength{\linewidth}{5zw} \begin{document} また設定値の前に\the を書くことによって、現在の値を確認することができます。 linewidth の値を確認 現在の行の長さは\\ \the\linewidth\\ です。 現在の行の長さは 364.49867pt です。 2.2 行送り 行送りを変えるには setlength コマンドで、baselineskip を変更するということも できますが、この場合フォントサイズを変更すると設定値が元に戻ってしまいます。 そのため、通常行送りを変更するには baselinestretch コマンドを再定義することで 行います。 このコマンドの再定義は文章途中に組み込み、途中から行送りを変えるというこ ともできます。途中から変更する場合は例のようにすぐ後ろに selectfont というコマ ンドを入れておきましょう。ただし、段落ごとに設定を行っているようなので、1 つ の段落内で部分的に行送りを変えることはできません。そういった場合は、改行の 際\\[10pt] などとして改行の幅を変更することで対応できます。 また、baselinestretch を arraystretch というコマンドに代えれば表の行送りを設定 することもできます。 3 TEX 一覧へ . . comp -MYPEDIA TEX- 行送りを 1.5 倍にする 通常の行送り\\ 通常の行送り\\ 通常の行送り \par \renewcommand{\baselinestretch}{1.5}\selectfont 1.5 倍の行送り\\ 1.5 倍の行送り\\ 1.5 倍の行送り 通常の行送り 通常の行送り 通常の行送り 1.5 倍の行送り 1.5 倍の行送り 1.5 倍の行送り 2.3 本文の行数 本文の縦の長さを設定するには textheight を変更することで行います。これをちょ うど 38 行分にしたいなど要求があるときは次のように設定します。意味としては、 textheight(本文領域の縦の長さ)=37×baselineskip(行送り)+topskip(1 行目のベース ラインまでの位置) という設定にして 38 行分にしています。 本文領域の縦を 38 行分にする \setlength{\textheight}{37\baselineskip} \addtolength{\textheight}{\topskip} \begin{document} 2.4 レイアウトを変更する設定値の一覧 レイアウトを決める長さ1に関する設定値の一覧を表 3 に示す。 1長さ . . 4 TEX 一覧へ . . comp -MYPEDIA TEX- ここで DVI 原点とは、topmargin や oddsidemargin、evensidemargin などの基準と なる点で、用紙の上端と左端からそれぞれ 1 インチ (1in=72.27pt) の点のことです。 表 3: 長さに関する設定値の一覧 コマンド 説明 \baselineskip 行送りの長さ \linewidth 行の長さ (カラムやミニページに応じて変化) \textwidth 本文領域の横の長さ (カラムやミニページで不変) \textheight 本文領域の縦の長さ \paperwidth 用紙の横の長さ \paperheight 用紙の縦の長さ \topskip 本文領域上端から本文 1 行目のベースラインまでの長さ \topmargin DVI 原点からヘッダーの上端までの長さ \headheight ヘッダーの縦の長さ \headsep ヘッダー下端から本文領域までの長さ \oddsidemargin DVI 原点から本文領域左端までの長さ \evensidemargin 偶数ページの\oddsidemargin(twoside オプション設定時) \marginparwidth 傍注領域の横の長さ \marginparsep 本文領域右端から傍注領域左端までの長さ \footskip 本文領域下端からフッターの下端までの長さ \columnsep カラムの間の余白の長さ \columnwidth カラムの横幅 \columnseprule カラムの間の罫線の太さ (デフォルト:0pt) \abovecaptionskip キャプションの上と図表との間の長さ \belowcaptionskip キャプションの下と図表との間の長さ \tabcolsep 表の内容と左右の罫線の間に入る空白 \arrayrulewidth 表の罫線の太さ (デフォルト:0.4pt) \doublerulesep 表の 2 重罫線の間隔 \mathindent 数式の左側の余白 (fleqn オプション設定時) \jot 行間に入る空白 (要 amsmath パッケージ) \abovedisplayskip 数式の上部に入る空白 (要 amsmath パッケージ) \belowdisplayskip 数式の下部に入る空白 (要 amsmath パッケージ) \arraycolsep eqnarray 環境での等号の左右に入る空白 \leftskip 左側のインデント 5 TEX 一覧へ . . comp -MYPEDIA TEX- コマンド 説明 \rightskip 右側のインデント \parindent 段落の最初の行に入るインデント \parsep 各段落間のスペース \parskip 段落の前に入る縦方向スペース (デフォルト:0pt) \partopsep \parskip と\topsep を加えた長さ \kanjiskip 和文の文字間隔 (デフォルト:0+0.25-0.25zw) \xkanjiskip 欧文と和文の間に入るスペース \fboxsep \fbox コマンドで描く囲みの余白 \fboxrule \fbox コマンドで描く囲みの罫線の太さ \leftmargini 1 段階目の\item のインデント \leftmarginii 2 段階目の\item のインデント \leftmarginiii 3 段階目の\item のインデント \leftmarginiv 4 段階目の\item のインデント \leftmarginv 5 段階目の\item のインデント \leftmarginvi 6 段階目の\item のインデント \itemsep \item の縦方向のスペースの長さ \itemindent \item でラベルの前に入るスペースの長さ \labelsep \item でラベルから項目までの長さ \labelwidth \item でラベルを含めたボックス幅 \listparindent \item で 1 項目中の 2 段落以降で用いられるインデント \leftmargin \item で左マージンから項目内容までの長さ \rightmargin \item で右マージンから項目内容までの長さ \topsep \item で最初の項目と前段落、最終項目と次段落の距離 また,長さ以外にも前述の\baselinestretch コマンドのようにレイアウトを調 整する設定値があります.表 4 に長さ以外にレイアウトの調整に関わるコマンドを 示します. 表 4: 長さ以外のレイアウトを決めるコマンド一覧 コマンド 説明 \allowdisplaybreaks[数字] 数字に 1∼4 の数字を入れると数式中での改ページ のされやすさが変更される \baselinestretch 前述の使い方で本文の改行の倍率を指定 6 TEX 一覧へ . . comp -MYPEDIA TEX- コマンド 説明 \arraystretch \baselinestretch と同様に表の改行倍率を指定 3 レイアウトの確認 調節したレイアウトを確認するには layout パッケージが便利です。 layout パッケージを使い layout コマンドを入力してコンパイルすると、現在のレ イアウトを枠線で示したものを出力してくれます。textwidth などの値も pt 換算し て切捨てしたものが表示されます。 layout コマンドを使う \usepackage{layout} \begin{document} \layout 7 TEX 一覧へ . .