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Last updated Mar. 15, 2008
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comp -MYPEDIA TEX- カウンタ 1 既存のカウンタ カウンタはレジスタと呼ばれ、整数を記憶する変数のようなものです。長さとは 違い、単位のない整数を扱います。負の値も可です。章番号やページ数などといっ た管理に使われています。 代表的な既存のカウンタとしては表 1 のようなものがあります。 表 1: 代表的なカウンタ カウンタ名 説明 part 部番号のカウンタ chapter 章番号のカウンタ section 節番号のカウンタ subsection 小節番号のカウンタ subsubsection 小々節番号のカウンタ paragraph 段落番号のカウンタ subparagraph 小段落番号のカウンタ enumi enumerate 環境の第 1 レベルのカウンタ enumii enumerate 環境の第 2 レベルのカウンタ enumiii enumerate 環境の第 3 レベルのカウンタ enumiv enumerate 環境の第 4 レベルのカウンタ equation 式番号のカウンタ figure 図番号のカウンタ table 表番号のカウンタ footnote 脚注番号のカウンタ page ページ数のカウンタ tocdepth 目次に出力する見出しレベルの指定用 secnumdepth 見出し番号を出力するレベルの指定用 topnumber ページ上に置ける図表数の上限指定用 bottomnumber ページ下に置ける図表数の上限指定用 totalnumber 1 ページ内に置ける図表数の上限指定用 dbltopnumber 2 段組時にページ上に置ける図表数の上限指定用 1 TEX 一覧へ . . comp -MYPEDIA TEX- 2 カウンタの宣言 2.1 新しいカウンタの宣言 長さ同様、カウンタも用意されているもの意外に自分で作ることが可能です。new- counter というコマンドを使い、次のように記述します。 mycounter という新しいカウンタを宣言 \newcounter{mycounter} 2.2 親カウンタの指定 カウンタには親カウンタとして別のカウンタを指定することもできます。これを 指定しておくと、親カウンタが変わったときにそのカウンタが 0 からにリセットさ れるようになります。 例えば、subsection の親カウンタは section になっています。 mycounter の親カウンタとして section を指定 \newcounter{mycounter}[section] 3 カウンタに値を代入 3.1 具体的な数字を代入 カウンタに値を代入するには setcounter コマンドを使います。記述法は次の通り。 mycounter に 3 を代入 \setcounter{mycounter}{3} 3.2 他のカウンタから代入 他のカウンタの値を代入することもできます。ただし、その際は value コマンド を使って以下のように書かなければなりません。 mycounter に節番号を代入 \setcounter{mycounter}{\value{section}} 2 TEX 一覧へ . . comp -MYPEDIA TEX- 4 カウンタの出力 4.1 カウンタの出力形式 arabic はカウンタの値をそのままアラビア数字で出力する命令です。アラビア数 字の他にもローマ数字などいくつかの命令が用意されているので表 2 に一覧を示し ておきます。 しかし、実際に出力するときには、4.2 の出力用コマンドを使った方がより一般的 に使えます。 記述の例を示します。 mycounter をアラビア数字で出力 \setcounter{mycounter}{3} 今の mycounter の値は \Roman{mycounter} です。 今の mycounter の値は III です。 表 2: カウンタの出力書式一覧 コマンド 出力 \arabic{カウンタ名} 1,2,3,· · · \roman{カウンタ名} i,ii,iii,· · · \Roman{カウンタ名} I,II,III,· · · \alph{カウンタ名} a,b,c,· · · \Alph{カウンタ名} A,B,C,· · · \fnsymbol{カウンタ名} ∗,†,‡· · · 4.2 出力用コマンド カウンタを宣言すると、カウンタ名に the をつけた出力用のコマンドが自動で定 義されます。 通常、カウンタの出力として使うのであれば、4.1 で説明した方法よりもこちらを 使います。 3 TEX 一覧へ . . comp -MYPEDIA TEX- mycounter を出力 \setcounter{mycounter}{3} 今の mycounter の値は \themycounter です。 今の mycounter の値は 3 です。 デフォルトでは\themycounter=\arabic{mycounter}のように定義されています。 これを再定義をすることで、subsection の見出し番号などに見られる 2.3 のような出 力や、ページ番号の出力を変えるなど様々な変更が可能になります。 この応用例は、見出しの項目1の見出し番号の変更を見ればわかると思います。そ こで、ここではもう少し発展として、式番号に節番号を付加して (2.3) のように出力 する方法を例として取り上げます。例の最初の 3 行は、equation の親カウンタとし て section を指定するためのコマンドです。@を含んでいる命令なので makeatletter と makeatother で囲んであります。 なお、箇条書きの項目2にも、カウンタの出力を変更する例が書いてあります。 mycounter を出力 \makeatletter \@addtoreset{equation}{section} \makeatother \renewcommand{\theequation}{\thesection.\arabic{equation}} 5 カウンタの加減算 長さ同様、カウンタにも値を加算したり減算したりするコマンドが用意されてい ます。使い方は以下の通り。代入のときと同じで、他のカウンタの値を加算したり するときは value コマンドを使う必要があります。 なお、この方法で親カウンタが変化したときは、子カウンタは 0 にならずそのま まの値を維持します。子カウンタをリセットしたい場合は 6 の方法を使います。 mycounter を 2 減らし page に加える \addtocounter{mycounter}{-2} \addtocounter{page}{\value{mycounter}} 1見出し . . 2箇条書き . . 4 TEX 一覧へ . . comp -MYPEDIA TEX- 6 カウンタで数える addtocounterコマンドを使ってカウンタを加算しても、子カウンタはリセットされ ません。子カウンタをリセットさせながら、カウンタで数を数えるには stepcounter コマンドを使います。 mycounter を 1 増やし子カウンタをリセット \stepcounter{mycounter} さらに、ref コマンドを使ってカウンタの番号を参照できるようにするには refstep- counter を使う必要があります。 mycounter の数を参照可能にする \refstepcounter{mycounter} 5 TEX 一覧へ . .