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-- 文献の引用
Last updated Apr. 15, 2011
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comp -MYPEDIA TEX- 文献の引用 1 手入力で文献の引用 論文などで文献を引用したり,参考文献を挙げるときは,thebibliography 環境を 使います.thebibliography の後ろについている{9}は,参考文献の総数が 1 桁に収ま るときにこのように書きます.2 桁になるときは{99}と書きます.また,引用元で は\cite コマンドを用いて,引用します. 参考文献の書き方 1 つ目の参考文献を挙げます\cite{CitationKey1}\\. 2 つ目の参考文献を挙げます\cite{CitationKey2}. \begin{thebibliography}{9} \bibitem{CitationKey1} Y. Taro and Y. Jiro, ‘‘Title of the Paper,’’ 2011. \bibtiem{CitationKey2} Y. Saburo, ‘‘Title of the Book,’’ 2010. \end{thebibliography} 1 つ目の参考文献を挙げます [1]. 2 つ目の参考文献を挙げます [2]. 参考文献 [1] Y. Taro and Y. Jiro, “Title of the Paper,” 2011. [2] Y. Saburo, “Title of the Book,” 2010. 2 参考文献リストの生成の自動化 2.1 BibTeX の使い方 BibTeX(日本語版は jBibTeX) を使えば,文章内で引用されている文献だけを自動 的に抽出して,参考文献リストに載せることができます.BibTeX では先に引用する 1 TEX 一覧へ . . comp -MYPEDIA TEX- 可能性のある文献の情報を.bib という拡張子を持つファイルにリストアップしてお き,そこから必要な情報を読み取ります (文献リストファイルの書き方は後述). BibTeX で参考文献のリストを作成するには,以下のように記述します.以下を記 述した状態で 1 度コンパイルし,さらに bibtex <ファイル名>.tex を実行.その後 もう一度コンパイルすると (文献リストがあれば) 本文中で引用した文献のみが出力 されます. またここで,\nocite{*}を記述すると,文献リストのすべての文献を出力するこ とができ,業績一覧などを作成する際に便利です. ソースファイルの書き方 \bibliographystyle{ieicetr} \begin{document} 1 つ目の参考文献を挙げます\cite{CitationKey1}\\. 2 つ目の参考文献を挙げます\cite{CitationKey2}. \bibliography{Reference} .bib という拡張子を持つ論文リストファイルの書式は以下の通り.このファイル はソースファイルと同じフォルダに入れておき,ファイル名はソースファイルで \bibliographyコマンドで記述したものと一致させます(上記の例ならReference.bib とする) 2 TEX 一覧へ . . comp -MYPEDIA TEX- 文献リストの書式 @article{CitationKey1, author = {Yamada, Taro and Yamada, Jiro}, title = {{Title of the Paper}}, journal = {Title of the Journal}, pages = {112--120}, volume = {12}, Number = {6}, month = {December}, year = {2011} } @book{CitationKey2, author = {Yamada, Sabro}, title = {{Title of the Book}}, publisher = {Elsevier}, year = {1992} } 上記の例に示したのは article と book のみですが,その他にも様々な引用対象が あります.その一覧を以下に示します. article 論文などの記事 inbook ほんの一部分 booklet 出版者あるいはスポンサーが分からない本 incollection それ自身が表題もっている本の一部分 inproceeding 国際会議などの議事録 manual マニュアル mastersthesis 修士論文 phdthesis 博士論文 proceedings 会議録 techreport 学校などで発行されているテクニカルレポート unpublished 出版されていない著作物 misc 上のどれも当てはまらないもの また,各引用対象の情報項目も上述の例以外にも様々存在します.その一覧を以 下に示します. 3 TEX 一覧へ . . comp -MYPEDIA TEX- address 住所や開催地 annote 注釈 author 著者名 booktitle 引用元の本のタイトル (本全体を参考にするなら title に記述) chapter 章番号 edition 本の版 editor 編集者 howpublished 出版方法に関する説明 institution techreport のスポンサー journal 論文誌の名前 month 出版された月 (jan, feb, mar, apr, may, jun, jul, aug, sep, oct, nov, dec) note メモ number 論文誌の No. organization proceeding の発行者 pages ページ publisher 出版社 school mastersthesis と phdthesis の学校 series 論文誌などのシリーズ title タイトル type techreport の種類 volume 論文誌の Vol. year 年 yomi jBibTeX で読み仮名 2.2 参考文献の出力の体裁を整える 著者やタイトル,日付の順番など,参考文献の体裁は.bst という拡張子を持つファ イルによって決められます.\bibliographystyle というコマンドで利用するファ イルを指定することができます.上述の例ではデフォルトで利用することができる ieicetr.bib というファイルを使っています. これらのファイルは,論文などを投稿する際は,発行者が提供してくれることも あります.たとえば,IEEE では IEEEtran.bst というファイルを配布しています. 任意の bst ファイルを使うには,ソースファイルと同じフォルダに bst ファイルを 置き,\bibliographystyle コマンドでファイル名を指定すればできます. 4 TEX 一覧へ . . comp -MYPEDIA TEX- 既存の bst ファイルの体裁が気に入らないときは,自分で bst ファイルを改造する ことができます.以下にその際のヒントを記述しておきます. 順番の入れ替え 出力の順番は FUNCTION {article}などの記述で決められます.この辺 の記述を入れ替えるなどすると,順番を変更できます. FUNCTION {article} { output.bibitem format.authors "author" output.check format.title "title" output.check blank.sep crossref missing$ { journal "journal" output.check format.volume output format.number output format.pages output format.date "year" output.check } { format.article.crossref output.nonnull format.pages output } if$ new.block note output fin.entry } 5 TEX 一覧へ . . comp -MYPEDIA TEX- 各項目の体裁 各項目の体裁は FUNCTION {fomat. 項目名}の記述で決定されます.以 下は著者名の体裁を決定する記述です.文法などは後述しますが,t と いう変数に名前を入れて,条件分岐で出力しているようです. FUNCTION {format.names} { ’s := #1 ’nameptr := s num.names$ ’numnames := numnames ’namesleft := { namesleft #0 > } { s nameptr "{f{.}.~}{vv~}{ll}{, jj}" format.name$ ’t := nameptr #1 > { namesleft #1 > { ", " * t * } { numnames #2 > { "," * } ’skip$ if$ t "others" = { " {\em et~al.}" * } { " and " * t * } if$ } if$ } ’t if$ nameptr #1 + ’nameptr := namesleft #1 - ’namesleft := } while$ } 6 TEX 一覧へ . . comp -MYPEDIA TEX- 基本の文法 bst ファイルは,逆ポーランド記法と呼ばれる記述方法の専用の言語で 書かれています.スタックと呼ばれる一時記憶の情報を出し入れしなが らアルゴリズムを進めていきます. ○ year と ”年” をスタックに記憶し,スタックのトップの 2 つを結合する演算子 *で結合し,結果をスタックに保存 year "年" * ○さらにスタックのトップの 2 つの変数引き出し,先の変数 に後の変数を代入する:=というコマンドを使えば,それを label という変数に代入できます (’ は変数名を指定するとき に使うもののようです). year "年" * ’label := *や:=以外にスタックトップの 2 変数を比較する=,>,<など もあります. 条件分岐 bst ファイルは専用の特殊な言語で書かれています.以下にその文法の 例を示します. ○条件分岐 { 条件$ {条件が真の時の処理} {条件が偽の時の処理} if$} ○また,jBibTeX では日本語かどうかを判断する特別なコマ ンドが用意されています.以下ではタイトルが日本語化どう かで条件分岐をしています. { title is.kanji.str$ {タイトルが日本語の時の処理} {タイトルが日本語以外の時の処理} if$} 7 TEX 一覧へ . .