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数学
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Last updated Mar. 12, 2008
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incomp -MYPEDIA Math- ランダムウォーク Random walk 1 概要 確率過程の一種で、日本語では酔歩または乱歩という。ここでは1次元対称ラン ダムウォークについて記す。 1次元対称ランダムウォークの定義は次の通り。 Z0 = 0, Zt = ξ1 + ξ2 + ξ3 + · · · + ξt P(ξi = 1) = 1 2 , P(ξi = −1) = 1 2 ξ1 , ξ2 , ξ3 , · · · , ξt は独立 つまりは、各段階において初期値 0 から確率 1 2 で +1 または −1 することを t 回繰 り返すという過程である。1 と −1 のどちらかの値をとる確率変数 ξi の和だから、Zt の分布は二項分布と類似の分布に従う。 2 性質 ランダムウォークには次のような性質がある。 1. 期待値は 0 E(Zt ) = 0 2. 分散は t V(Zt ) = t 3. 独立増分性 t > s とすると Zs と Zt − Zs は独立 つまり 0 から s までと、s から t までが独立なので無関係ということ。この性 質を独立増分性と呼ぶ。また、解釈を変えれば将来の状態が過去の状態によら ず、現在の状態のみに依存しているので、マルコフ性1がある確率過程である こともわかる。 1マルコフ性 . . 1 Math 一覧へ . . incomp -MYPEDIA Math- 4. Zt = k となる確率 P(Zt = k) = t t+k 2 ( 1 2 ) t t + k = 偶数 かつ − t ≤ k ≤ t のとき 0 t + k = 奇数 または |k| > t のとき 図 1 からわかるように t + k は奇数になることはない。 図 1: Zt = k となる場合のパス 2 Math 一覧へ . .